プログラマによる技術記事を書かないブログ。

新品のおもちゃ

しんぴん  -  思い出シリーズ#12

小学校低学年の頃、母の自転車の後ろに乗り、近所のダイエーまで良く買い物に行っていた。

ある日買い物に行くと、ウルトラマンや怪獣、飛行機のフィギュア(高さ2、3cmぐらいの小さなもの)が5体ほどセットで売られていてそれを買ってもらったことがある。

家に帰るとすぐに箱を開けて取り出した。
小さいが、金属製でなかなか重厚感がある。
科学特捜隊の飛行機(今調べてみたら、たぶんジェットビートル)をなぜか特に気に入り、トイレにまで持っていくほどだった。

トイレを出たらまた怪獣と戦わせたりして遊ぼうと思ってたと記憶している。

当時住んでいたアパートのトイレは汲み取り式だった。
何かものを落とすともう取れない。
これからお尻を拭こうとした紙をそのまま落としたことなら何度かあったが、大事なものを落としたことはない。そもそも持って入らないからね。

新品のおもちゃを持って入るなんて、バカだった。
手から滑り落ちてそのままスーッと暗闇に消えていった。
2階なので、底は暗くて見えない。
着水(着糞?)まで1秒強ほどあっただろうか。
「ズボッ」という、普段ウンコが落ちる時の音とは違う音が聞こえた。刺さった感じの音だ。
なすすべがなかった。

その後はあまり覚えていないのだが、小学校低学年の頃の話だ。たぶん泣いたんだろう。
しかし、2階から落ちたおもちゃは深く突き刺さっただろうし、取ることはできない。
見えないが、そこにあるのはわかっているのに。

ねだったら割とすぐ買ってくれたので、おそらく安いものだったのだろう。
しかしあれから約40年経った今でも覚えているのである。相当悔しかったのだろう。
今思い出しても悔しい。
クソー。


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