プログラマによる技術記事を書かないブログ。

空飛ぶ円盤

そらとぶえんばん  -  思い出シリーズ#15

"空飛ぶ円盤"というと昭和感があふれるが、宇宙人の乗り物、いわゆるUFOのことだ。
※UFO(未確認飛行物体)は厳密には「宇宙人の乗り物」と確定すれば「確認飛行物体」になるのだが、細かいことは気にすまい。

昔空飛ぶ円盤を見たことがあるという話ではない。見たことはない。
この辺の話題が大好きだった思い出の話である。


宇宙人、宇宙船、地球外生命体などの概念は、ウルトラマンや数多のヒーロー物アニメなどで、物心ついた頃にはなんとなくわかっていたと思う。
あくまで想像上の産物、架空の話としてだ。
初めて現実との境界を超えてきたのが、小学校低学年の頃に見た、もう名前もわからない古いテレビの特番だった。
アダムスキー型円盤、葉巻型円盤などの映像を初めて見た。物々しいナレーションとともに。
怖かった。
宇宙人の死体映像だとか、かの有名な小さな宇宙人が両サイドから手を繋がれている写真とか、色々と知ることになったが、空飛ぶ円盤や宇宙人は、小さな頃は「怖い」イメージだった。
わけのわからない宇宙人が攻めて来たり、人間を食料にしたりするイメージだ。ウルトラマンなんかでも登場する宇宙人や星人などもみんな大体悪者である。
できれば、そんな人達は存在してくれるな、存在したとしても地球には来るなと思っていた。
それでもテレビのUFO特番は全部見ていた。
「ほんまにこんなんおんけ?(本当にこんなのがいるの?)」
というのが最初の感想だったが、いてほしいような、いてほしくないような複雑な気持ちだった。
ドラえもんの漫画でもスネ夫がインチキ写真を撮っている回も見たし、UFO番組は全部インチキの可能性はあることは認識していた。

空飛ぶ円盤以外にも、超常現象やオーパーツやら未知の生物やら、そういったオカルトものも大好きだった。
なんと言ってもハマったのは矢追純一である。90年代のオカルトブームの一角を担っていたあいつだ。彼のUFO番組や書籍は必ず見た。アメリカ政府が何か宇宙人に関する情報を隠しているとかなんとか(もうあまり覚えていないが)。

そんなふうに、本当ともインチキとも決めかねる状態、謎に満ちたよくわからないものを半分信じて半分疑っている状態で、ある意味プロレスを見るような感覚でドハマリしていた(プロレスは高度なエンタメであることは後に知る)。

しかしある時、大橋巨泉が何かの番組で、
「昔、矢追と組んでUFO特番をやった時〜」と話すのを聞いて、ああ、やっぱりこれはこういうエンタメなんだな、と理解したのであった。
たぶん、空飛ぶ円盤は地球に来てないだろうし、写真などはインチキに違いない。空飛ぶ円盤はニセモノだ(今はプロレスと同じく、いろいろな前提を受け入れた上で楽しむ事ができるようにはなった)。

少し年齢が上がり、やがてスタートレックやスターウォーズ、あるいはETなど、実写でも
「悪人ではない」宇宙人や宇宙船が登場してくるのを見ることになる。
中学3年生ぐらいからSF小説にはまり、地球外に生命が存在することなど当たり前のように描かれ、地球人もその内の一つの種族に過ぎないという描かれ方にも慣れてくる。
そして、宇宙に関しては「とてつもなく広く、とてつもない数の星がある」ということを理解する。
地球に来ているかどうか、来れるかどうかは別として、宇宙人はいると今は確信している。

今や「空飛ぶ円盤」は宇宙人の乗り物としてはイメージが古くなってしまった。
さまざまな映画やアニメなどでカッコいい宇宙船が描かれてるからね。
自分が生きているうちに、友好的な宇宙人が「空飛ぶ円盤」に乗ってやってきたら、最高に面白いんだが。
宇宙人がその辺で犬の散歩とかしてたら面白いよなあ。
無理なのかなあ。


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