プログラマによる技術記事を書かないブログ。

遠足 〜 地獄の行程

えんそく  -  思い出シリーズ#4

小学校の時の楽しみの一つ、遠足。
前日におやつを買ったり、「遠足のしおり」を何度も見返したり、前日から楽しみにしてて、実際当日も楽しい遠足もありました。

でも、僕にとって「地獄の遠足」が一つあったので、ここに記しておこうと思う。


あれは確か小学校5年生のこと。

山登りの遠足だった。
山まではバスで多分1時間程度の道のりだったと思う。

僕の家には車がなく、滅多に車に乗る機会がないせいもあったのか、車酔いが酷かった。ひどい時は電車でも酔うくらい弱かった。

前日から、バス移動が心配ではあったが。。

小学校のグラウンドから観光バスに乗り込んで出発して、ものの5分でもう吐きそうなほど酔ってしまった。

もう帰りたい。

吐いてしまえば楽になるのかもしれないが、吐けないのもいつものこと。
ただひたすらに苦しいバスに耐え、なんとか山に到着するも、山など登れる状態ではない。

もう帰りたい。しかし登らねばならない。

僕の他にも車酔いをする子はいて、
「酔った子組」
が自然と形成される。最後尾、かなり遅れながらもみんな頑張って頂上を目指す。
少し登ったところで吐いた子もいた。そんなに簡単に車酔いは治らないのだ。
何度も休憩を挟みながら、かなり遅れたがなんとか頂上にたどり着いた。

酔わない子たちはもうすでに弁当を食べ終わっていた。
僕も弁当を食べたかったが、とても食べられる状態ではない。一口、二口ほどは食べただろうか。
カーチャンの渾身の弁当がほとんどパーである。

つらい。もう帰りたい。

横になっているうちに、帰りの時間になる。
まだ気分は悪いが、下山は問題なかった。
7割ほど回復といったところだろうか。

帰りももちろんバスである。
あっという間にまた酔い、吐くのを堪えながらなんとか学校に到着。
点呼や先生の話があるのですぐに解散はしない。

早く帰りたい。

やっと解散となるが、そこからまた家までの道のりも吐き気との戦いは続く。
やっと家に着いた時、
「終わった」
と安堵した。後は寝てれば数時間で回復する。
「地獄の遠足」から解放されたのだ。

「家に帰るまでが遠足ですよ」
そうだね。やっと解放されたよ。。。


大人になり、自分で車を運転するようになってからは、ほとんど車酔いをすることはなくなった。
それでも、寝不足が続いて体調があまり良くない時など、バスで少し酔ったことが何度かある。
「帰りたい」
そう思うたび、あの地獄の遠足を思い出すのだ。


幸いにも、我が子たちはこの酔いやすい体質は受け継いでいない。
遠足は楽しいものであるようだ。

いいなあ。。。
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